タイヤワックスにはいくつかの種類があり、選び方や使い方によって仕上がりやタイヤの寿命に影響を与えます。
「タイヤワックスってどれを選べばいい?」「タイヤを長持ちさせるワックスの使い方は?」など、疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、タイヤワックスの種類やお手入れ方法、タイヤを長持ちさせるための使い方と注意点を紹介します。
タイヤワックスの役割と効果

タイヤワックスとは、タイヤのつやを出し、汚れや劣化を防ぐために使用されるカーケア用品です。カー用品店やホームセンター、オンラインストアなどで簡単に購入できます。
洗車後の仕上げとしてタイヤの表面にワックスを塗布してつやを出すことで、ボディの輝きと調和し、より一層の高級感を演出できるでしょう。
また、タイヤワックスには、表面に保護膜を形成する効果があり、ホコリや泥はね、水垢などの汚れが付着しにくくなります。
雨の日の走行後も、汚れがつきにくくなるため、タイヤのお手入れが楽になるのも大きなメリットです。
さらに、タイヤのゴムは紫外線やオゾンの影響を受けやすく、時間が経つと硬化し、ひび割れが発生することがあります。
タイヤワックスを定期的に使用すると、これらの外的要因からゴムを保護し、劣化を防ぐことが可能です。
特に、屋外駐車が多い場合や、夏場の強い日差しに晒される環境では、タイヤワックスを活用することでゴムの柔軟性を維持し、寿命を延ばすことにつながります。
タイヤワックスの種類

タイヤワックスには、大きく分けて「油性タイプ」と「水性タイプ」の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
油性と水性、どちらが良いのか悩んでいる方は、それぞれの違いを知っておきましょう。
油性のタイヤワックス
油性のタイヤワックスは、石油系溶剤などでシリコンを溶かしたものです。
油性のタイヤワックスを使用するメリットには、以下のようなことが挙げられます。
- 強い光沢を出し、黒々としたつやが出る
- 水や汚れに強く、雨の日でもワックス効果が落ちにくい
- 一度塗ると長持ちし、頻繁に塗り直す必要がない
- 価格の安いものが多い
油性のタイヤワックスを塗布すると、タイヤ表面につややかなコーティングが形成され、濡れたような深みのある黒さが際立ちます。
耐水性にも優れており、効果が長持ちするため、頻繁に塗り直す必要がありません。
ただし、油性のタイヤワックスのなかでも石油系溶剤が含まれているものを長期間にわたって頻繁に使用すると、ゴムを劣化させる可能性があります。
タイヤのひび割れを引き起こす原因になることもあるため、使用頻度には注意しましょう。
水性のタイヤワックス
水性のタイヤワックスは、水にシリコンを分散させたもので、自然なつやを出しながら、タイヤの劣化を防ぐのが特徴です。
水性のタイヤワックスを使用するメリットには、以下のようなことが挙げられます。
- 自然なつやが出る
- ゴムの変質・劣化に影響が少ない
- 臭いも少ないため取り扱いやすい
水性ワックスは、油性ワックスほどの強いつやは出ないものの、適度な光沢を与えながら、ゴム本来の自然な質感を残すことができます。
タイヤの劣化を抑える優しい成分が使われているため、長期間にわたって安全に利用できるのも魅力です。
ただし、水性ワックスは油性に比べて耐水性が低く、雨や洗車で落ちやすいため、つやを維持するには定期的な塗り直しが必要になります。
タイヤワックスでのお手入れ方法

タイヤワックスを効果的に使うには、正しい方法でタイヤをお手入れすることが大切です。
誤った使い方をすると、ワックスの効果が十分に発揮されず、タイヤの劣化を早めてしまうこともあります。
ここでは、タイヤワックスを使用する際の基本的な手順を紹介します。
タイヤの汚れを落とす
ワックスを塗る前には、タイヤに付着した汚れをしっかり落とすことが大切です。
まずは、タイヤ全体を水洗いし、大まかな汚れを落としましょう。
タイヤを洗うときのポイントは以下の通りです。
- 頑固な汚れがある場合には、専用のタイヤクリーナーを使用する
- 柔らかめのブラシを使い、優しく擦り洗いをする
洗い終わった後は必ず水気を拭き取り、しっかり乾燥させます。
濡れたままワックスを塗ると、ワックスが弾かれてしまい、効果が薄れてしまうため注意が必要です。
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タイヤワックスを塗る
タイヤが完全に乾いたら、ワックスを塗布します。
ワックスを塗る際は、以下のポイントを意識しましょう。
- 適量をスポンジや専用のアプリケーターに取り、タイヤの側面に均一に塗り広げる
- タイヤワックスは数ヶ所につけて、薄く塗り広げていく
- 塗る際は、ホイール部分に付着しないように注意
また、タイヤの接地面にワックスがつくと、グリップ力が低下し、走行時の安全性に影響をおよぼす恐れがあります。
余分なワックスがつかないように、タイヤの側面部分だけに塗るよう心がけましょう。
タイヤワックスを拭き取る
ワックスを塗った後は、乾燥する前に清潔な布でタイヤ表面を乾拭きしてください。
乾拭きをすることで、ワックスがタイヤになじみやすくなり、ムラを防ぎながら美しいつやを出すことができます。
拭き取りが完了した後は、完全に乾燥するまでしばらく放置しましょう。
タイヤを長持ちさせるには?ワックスを使用する際の注意点

続いては、タイヤワックスを使用する際の注意点を紹介します。
ひび割れに気を付ける
石油系溶剤を含む油性ワックスを長期間にわたって頻繁に使用すると、ゴムの柔軟性が失われ、ひび割れが発生するリスクが高まります。
タイヤの寿命を延ばすためには、ひび割れを防ぐことが重要です。
ただし、水性ワックスは耐水性が低いというデメリットもあるため、梅雨のように雨が多い時期には油性ワックスを使い、それ以外の季節ではゴムに優しい水性ワックスを使用するなど、季節や環境に合わせてワックスを使い分けるのがおすすめです。
使用頻度を守る
タイヤを長持ちさせるためには、ワックスを適切な頻度で使用することも大切です。
ワックスを過剰に塗ると、タイヤに余計な負担がかかり、劣化を早める原因になります。
一般的な目安として、油性ワックスの場合は2~3ヶ月に1回、水性ワックスの場合は月に1回程度の頻度で使用すると良いでしょう。
過剰に塗り直すのではなく、適度な間隔を空けて使用することで、タイヤを保護しつつ、美しい状態を維持できます。
長期間使用しない場合はワックスを塗らない
タイヤを長期間使用しない場合には、ワックスの使用を控えることが望ましいです。
ワックスがタイヤ表面に残ったまま放置されると、ゴムが必要以上に硬化し、劣化が進んでしまう可能性があります。
例えば、サマータイヤ(夏タイヤ・ノーマルタイヤ)からスタッドレスタイヤ(冬タイヤ)への交換を行い、もともと装着していたタイヤを保管する場合には、ワックスを塗らない方が良いでしょう。
また、タイヤを保管する際には、直射日光や雨が当たらない、風通しの良い場所に置くことも重要です。
適切な環境で保管することで、タイヤの寿命をより長く保つことができます。
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タイヤの劣化は定期点検で確認することが大切

タイヤは、日頃からお手入れをしていても、走行距離や使用年数に応じて徐々に劣化していきます。
特に、タイヤのゴムは時間の経過とともに硬化し、ひび割れが生じやすくなります。
見た目には問題がなくても、安全性を確保するためにはプロによる定期的な点検を受けることが安心につながります。
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ワックスの特徴を理解してタイヤを長持ちさせよう!

タイヤワックスを適切に使用することで、タイヤの美しい見た目を保つだけでなく、汚れや紫外線、ひび割れからタイヤを守り、長持ちさせることにつながります。
ただし、使用するタイヤワックスの種類や使いすぎがタイヤを劣化させてしまう可能性もあるため、今回紹介したお手入れ方法や注意点も参考に、定期的にプロによる点検を受けることをおすすめします。
また、タイヤの点検のうえ、タイヤの購入や交換が必要な際は、ブリヂストン タイヤオンラインストアを利用してはいかがでしょうか。
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