サマータイヤ(夏タイヤ・ノーマルタイヤ)とスタッドレスタイヤ(冬タイヤ)のタイヤ交換を行う際に、取り外したタイヤを次に取り付けるまでどのように保管すべきか分からないという方もいるのではないでしょうか。

使用していないタイヤは、正しく保管することで、タイヤの寿命や性能を維持させることができます。
また、保管の仕方によってはタイヤの劣化が早まり、タイヤの寿命を縮める原因となるため注意しましょう。

この記事では、タイヤを長持ちさせるための適切な保管場所やタイヤの向き、保管したタイヤを取り付けるときの注意点についても紹介します。

タイヤを正しく保管しないとどうなる?

タイヤの写真

タイヤの品質や性能を維持するには、正しく保管することが重要です。

特に、使用していないタイヤを不適切に保管すると、紫外線や湿気、温度変化の影響でシワやひび割れが起こりやすくなり、劣化が早まる原因になります。

タイヤの劣化が進むと、交換時期が早まるだけではなく、安全性にも大きく影響します。
安全に運転するためにも、タイヤを保管する際は正しい方法で行いましょう。

また、タイヤは使用開始から5年以上経過すると劣化が進みやすくなるため、定期的に点検することも必要です。
ほとんど使用しておらず、溝が外観上きれいに残っている場合でも、製造後10年経過したタイヤはゴムの劣化が進んでいるため、新しいものに交換しましょう。

タイヤを保管する前の準備

タイヤの写真

タイヤを保管する際には、事前にいくつかの準備が必要です。
ここでは、タイヤを保管する前の事前準備について詳しく説明します。

タイヤを洗う

タイヤの保管前には、表面の汚れをきれいに落とすことが大切です。

使用したタイヤには砂や泥、油分、化学物質などが付着しているため、そのまま保管するとゴム部分が劣化・変色したり、ホイールが錆びる可能性があります。

そのため、ブラシなどで汚れを落としたら、水で十分に洗い流してください。

また、濡れたまま保管すると、湿気が原因でカビや劣化を引き起こす可能性があるため、洗浄後は風通しの良い場所で十分に乾かしてから保管しましょう。

空気圧を半分にする

使用時の空気圧のままでタイヤを保管すると、保管中も継続して内部に圧力がかかり続けるため、ひび割れや変形が起こりやすくなります。

そのためホイールとセットでタイヤを保管する際は、タイヤ内部の空気を車両指定空気圧の半分程度まで抜いて、内部構造への負担を軽減してください。

タイヤの空気を抜く際には、エアバルブキャップを外して少しずつ空気を抜き、抜いた後はホイールバルブにエアバルブキャップを取り付けましょう。


タイヤの空気圧について
詳しい記事はこちら

タイヤを保管する場所はどこが良い?

空気圧調整の写真

タイヤの劣化を防ぎ、長く使用するためには、保管場所の選び方も重要です。

タイヤのゴムは紫外線や湿気、油分、熱源に弱いため、直射日光が当たる場所や雨にさらされる場所、ストーブや電気火花が発生する装置の近くは避けましょう。

保管環境によっては、タイヤにシワやひび割れが発生しやすくなり、交換時期が早まる場合があります。

ここでは、屋内・屋外それぞれの保管場所について、保管方法のポイントを紹介します。

屋内で保管する場合

タイヤを劣化から守るためには、紫外線や雨、温度変化などの影響を受けにくい屋内での保管がおすすめです。

ただし、屋内であっても湿気の多い場所にタイヤを保管すると、ホイールが錆びやすくなり、タイヤ全体に悪影響を与える可能性があります。
湿気の多い場所は避け、定期的に窓を開けて換気を行いましょう。

また、タイヤの薬品などがにじみ出てくることがあるため、段ボールなどを敷いたうえでタイヤを保管するのがおすすめです。

屋外で保管する場合

タイヤを屋外に保管する場合は、屋根付きのスペースや壁際など、雨風が直接当たらない場所を選びましょう。

直射日光や雨風が当たらない場所がない場合は、タイヤにカバーを装着して保管するのがおすすめです。
タイヤカバーは紫外線を遮断し、雨や湿気からタイヤを守る効果があるため、タイヤの劣化を抑えられます。

タイヤを保管する向きは?

タイヤの写真

タイヤを保管する際の向きは、ホイールの有無によって異なります。

正しい向きで保管しないと、タイヤの変形やダメージを引き起こす可能性があるため注意が必要です。

ホイールありの場合

ホイールが付いたままのタイヤは、横向きで保管しましょう。

縦向きにするとホイールの重さがホイールやトレッド部分に集中するため、長期間の保管によってタイヤが変形しやすくなります。

横向きであればホイールの重みが分散されるため、変形のリスクを低減できます。

さらに、定期的にタイヤの上下を入れ替えると、特定のタイヤに負荷がかかることを避けることができます。

ホイールなしの場合

ホイールがないタイヤは、縦向きで保管しましょう。横向きにするとタイヤの側面に負荷がかかるため、損傷や変形につながる可能性があります。

タイヤを定期的に回転させて、接地面の負荷を均等にするのがポイントです。

自宅以外でタイヤを保管する方法

タイヤ交換の写真

自宅での保管スペースが確保できない場合や、タイヤの劣化を極力抑えたい場合は、専門の「タイヤ保管サービス」を利用するのも一つの方法です。

紫外線や湿気などの影響を最小限に抑えた環境で、タイヤの保管・管理をプロに任せることができるため、「自宅に保管する場所がない」「保管の仕方が分からない」という方におすすめです。

例えば、ブリヂストンの店舗では「タイヤクローク」というサービスを提供しています。
使用しないタイヤを次の履き替え時期までプロが管理するため、自宅での保管場所や劣化を気にする必要がなくなり、タイヤを適切な状態で保管することができます。

※タイヤクロークの取り扱いは店舗によって異なるため、最寄りの店舗にご相談ください。

保管していたタイヤを取り付けるときの注意点

タイヤ交換の写真

適切に保管していたとしても、タイヤはゴム製品であり、時間の経過とともに劣化してしまう可能性があります。

保管していたタイヤを再度装着する際は、事前に以下のポイントを確認しましょう。

  • 残り溝
  • 傷・ひび割れ
  • 偏摩耗
  • 使用期間

保管していたタイヤの溝が浅く、スリップサインが出ている場合は交換が必要です。

また、傷やひび割れがあったり、偏摩耗が見られる場合は、そのまま装着して走行すると安全性が損なわれる可能性があるため、タイヤ専門店や自動車整備工場などでタイヤ点検を行い、タイヤ交換を検討しましょう。

使用から5年以上が経過しているタイヤの場合、使用に問題がないかプロに点検してもらうと安心です。
さらに、製造から10年経過しているタイヤは、見た目に問題がなくても新しいタイヤに交換することをおすすめします。


タイヤ交換のタイミングについて
詳しい記事はこちら

タイヤの購入・交換ならブリヂストン タイヤオンラインストアがおすすめ

タイヤ交換に伴い新たにタイヤの購入が必要な場合は、ブリヂストン タイヤオンラインストアの利用がおすすめです。

ブリヂストン タイヤオンラインストアでは、購入から取付作業予約までオンラインで完結します。

また来店は取付当日のみで、待ち時間なく作業対応をしてくれるため、忙しい方でもスムーズにタイヤ交換ができます。

ブリヂストンの店舗ではオプションとして「タイヤ廃棄」も行っているため、古いタイヤの処分にも困りません。

タイヤ廃棄サービスは、タイヤ購入時にオプションで選択が可能なため、ぜひご活用ください。

タイヤを正しく保管して安全に走行しよう

車の写真

タイヤの保管方法は、タイヤの寿命や性能、安全性に大きく影響します。
使用していないタイヤは、適切な場所や向きで保管することで、タイヤの劣化を最小限に抑えましょう。

また、再度保管していたタイヤを装着する際には、劣化の有無を十分に確認し、必要に応じて新しいタイヤに交換してください。

新たにタイヤの購入・交換が必要な場合には、購入から取付作業予約までオンラインで簡単に行うことができ、タイヤ廃棄サービスもオプションで選択できるブリヂストン タイヤオンラインストアがおすすめです。ぜひご検討ください。