みなさんはどのようなタイミングでタイヤ交換を行っていますか?

タイヤ交換を怠ると、思わぬ事故につながる恐れがあります。より安全で快適なカーライフを送るためには、定期的にタイヤ点検を行い、適切なタイミングでタイヤ交換を行うことが重要です。

では、適切なタイミングとは一体いつのことなのでしょうか。
タイヤ交換の時期がよく分かっていないという方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、タイヤの寿命や交換時期、タイヤ交換の費用について分かりやすく解説します。

タイヤ交換の必要性と種類

車の写真

タイヤの寿命や交換時期について説明する前に、まずはタイヤ交換の必要性と種類について理解を深めていきましょう。

定期点検とタイヤ交換は必要

タイヤはゴム製品であるため、年月の経過とともに特性が変化します。一度購入すれば永遠に使えるわけではなく、ある程度の距離を走行すれば自然と摩耗してしまいます。
タイヤにキズやひび割れができていたり、側面が膨らんでいたりする場合もあります。

摩耗していたり、損傷があるタイヤを使い続けていると、思わぬ大事故につながる危険性があるため、定期点検やタイヤ交換が必要です。

また、タイヤの寿命だけではなく、季節に合わせて交換する必要があります。夏にはサマータイヤ、冬にはスタッドレスタイヤの使用をおすすめしています。

スタッドレスタイヤとは、雪道や凍結路で滑りにくく、安全に走るために開発された冬用タイヤのことです。

雪が降らない地域であっても冬道は路面が凍結するため、安全な走行のためにはスタッドレスタイヤの装着が必要です。

また、天気の変化によっては突然雪が降ることもあり、サマータイヤのままでは予期せぬスリップなどの危険もあります。

夏場にスタッドレスタイヤを使用すると、サマータイヤよりも減りが早くなることもあり、時期に合ったタイヤの交換が必要なのです。

タイヤの履き替え(脱着)とタイヤの組み換え

タイヤ交換には、「タイヤの履き替え(脱着)」と「タイヤの組み換え」の2種類があります。

「タイヤの履き替え(脱着)」とは、タイヤとホイールをセットで交換することです。 主に、サマータイヤからスタッドレスタイヤへの交換、スタッドレスタイヤからサマータイヤへの交換は、履き替え(脱着)と呼ばれています。

自分で行うことはできますが、重労働なうえ、正しく装着できなければ走行中にタイヤが外れるといった重大事故につながる可能性があるため、プロに任せるのがおすすめです。

一方、「タイヤの組み換え」とは、タイヤのみを交換することです。
古いタイヤをホイールから外し、そのホイールに新しいタイヤを取り付けます。

タイヤチェンジャーという専用の機械を使用するため、整備工場やタイヤ専門店などプロに依頼するのが一般的で、自分で行うことはできません。

タイヤ交換のタイミング

車の写真

タイヤ交換(履き替え)のタイミングは、以下の通りです。

交換するタイヤの種類 タイミング
サマータイヤ → 
スタッドレスタイヤ
初雪日の約1ヶ月前
スタッドレスタイヤ → 
サマータイヤ
霜・雪・結氷の初終日

例年の初雪日、霜・雪・結氷の初終日は、気象庁が発表している情報から知ることができます。

一方で、タイヤ交換(組み換え)のタイミングは、「タイヤが寿命を迎えたとき」です。

タイヤの寿命は、サマータイヤとスタッドレスタイヤで異なるため、詳しく解説していきます。

サマータイヤの寿命

まずは、サマータイヤの寿命と交換時期について説明します。

チェックポイントとして「スリップサイン」「残り溝4mm」「使用期間5年以上」の3点が挙げられます。

スリップサイン

サマータイヤの寿命としてもっとも分かりやすいのは、「スリップサイン」です。

スリップサインとは、残り溝の深さ1.6mmを示す目安です。
タイヤがすり減って溝がなくなると、三角マークのスリップサインがあらわれます。

スリップサイン

スリップサインが1箇所でも出たタイヤは、使用してはいけないことが法律で定められています。

そのため、スリップサインはサマータイヤの寿命であり、必ずタイヤ交換をしなければならないタイミングです。

残り溝4mm

スリップサインが出ていなくても、サマータイヤを安全に使用できるのは残り溝4mmまでです。タイヤの溝が浅くなると、駆動力や制動力などの性能が低下します。

また、タイヤと路面の間の水をかき出す力(排水性能)が低くなり、特に雨の日の高速道路では溝を通して十分に水を吐き出すことができず、 タイヤが路面を滑ることでハンドルやブレーキが効かなくなる「ハイドロプレーニング現象」が発生しやすくなります。

タイヤの溝

そのため、スリップサインが出ていなくても、残り溝4mmになったらタイヤの寿命と考えて、タイヤ交換を行うことをおすすめします。

使用期間5年以上

外見上は使用可能に見えたとしても、使用期間5年を越えたタイヤは継続使用に適しているかどうかの点検を行うことをおすすめします。

そして、製造から10年を越えたタイヤは、走行距離に関わらず寿命を迎えます。

タイヤはゴム製品なので、経時劣化とともに油が揮発したり、柔軟性が失われるなど、特性が変化してしまいます。
地面と接している部分がしっかりと路面をつかめなくなると、ブレーキやハンドリングに影響が出てしまうため、 使用開始から5年以上はタイヤ交換を検討すべきタイミングだと言えるでしょう。

【注意事項】
ここに記載した10年という年数は、あくまで目安であって、そのタイヤの実際の使用期限(すなわち、継続使用に適していないこと、 または安全上の問題があるかもしれないことを示す時期)を示すものではありません。
従って、環境条件・保管条件及び使用方法によって、この年数を経過したタイヤであっても、継続使用に適している場合もあれば、この年数を経過していないタイヤであっても継続使用に適していない場合もあります。10年を経過していないタイヤであっても、 上記の環境条件等によっては交換する必要がある場合があることにご注意ください。 また、この10年という年数及びタイヤ販売店等による点検のお奨め時期である使用開始後5年という年数は、いずれも各タイヤメーカー・販売会社・販売店による品質保証期間・期限を示すものでもありません。

スタッドレスタイヤの寿命

サマータイヤの章で「スリップサイン」について紹介しましたが、スタッドレスタイヤの場合も、法律で定められた寿命は残り溝の深さ1.6mmです。

しかし、ブリヂストンでは、性能を維持して安全に使用できる寿命の目安を「新品時から50%の摩耗」として、タイヤ交換をおすすめしています。スタッドレスタイヤは新品時から50%摩耗すると、氷雪路でのグリップ性能が大きく低下してしまうためです。

タイヤの寿命

スタッドレスタイヤには、この50%摩耗の目安を知らせる「プラットホーム」という突起があります。

このプラットホームの高さがブロックに近づいたら、タイヤ交換の目安としましょう。

共通する寿命

溝がしっかり残っていたとしても、ひび割れや偏摩耗がある場合は、安全な走行のためにタイヤ交換をしましょう。

これは、サマータイヤとスタッドレスタイヤ、どちらにも共通して言えるタイヤ交換のタイミングです。

ひび割れ

ひび割れ

タイヤのひび割れは、ゴムの劣化や内部のワイヤーが切れている可能性があり、バースト事故などの原因ともなります。

ひび割れがタイヤ内部のコードに達している場合は、速やかなタイヤ交換が必要です。

偏摩耗

偏摩耗

偏摩耗とは、タイヤのトレッド(路面との接地面)が道路条件や使用条件等により、部分的に異常に摩耗する現象です。

タイヤが地面と接する面積が減り、ブレーキ性能などを正しく発揮できなくなってしまうため、危険です。

タイヤ交換の方法

タイヤ交換

タイヤ交換の方法としては、自分で行うか、プロに任せるかの2つの選択肢があります。

自分でタイヤ交換をする場合はいろいろな工具をそろえる必要があり、タイヤを運んだり、持ち上げたりするのはかなりの重労働なので、交換作業中に事故が起こることが考えられます。

また、知識や経験が不足していると、正しくタイヤを取り付けられないリスクもあります。適切に取り付けられていないタイヤは、運転中の事故に繋がる可能性があるので危険です。

プロに依頼する場合、工賃を支払う必要はあるものの、手間がかからず、安全で高品質な取付を行ってくれるうえ、素人では難しいバランス調整※1 なども依頼できるため、タイヤ交換後はより安全で快適なカーライフを楽しめるでしょう。

※1 タイヤのバランス調整は、タイヤとホイールの組み合わせが均等に重さを分散するようにする作業です。不均等な重量分散があると、車の運転中に振動が生じたり、タイヤやサスペンションの異常な摩耗を引き起こす可能性があります。

タイヤ交換にかかる費用

タイヤ交換の費用

タイヤ交換で、一般的にかかる費用は「タイヤ購入費」と「工賃」です。

多くの通販サイトでは、タイヤ単体の価格とは別に送料や取付工賃がかかってくるため、思っていたよりも費用がかさんでしまったということもあります。

しかし、ブリヂストン タイヤオンラインストアの場合、表示されるタイヤの値段には、タイヤ交換をプロに依頼する工賃も含まれており、送料などの追加費用はかかりません(オプションサービス※2 を追加でご購入頂く場合を除く)。バランス調整やゴムバルブ交換※3 も含まれています。

※2 オプションサービスには、補償期間24ヶ月のパンク補償、ボルト穴のアソビによるズレを防ぐセンターフィット、タイヤへの窒素ガス充填、タイヤの取付け角度のズレを防ぐアライメント測定・調整、錆の進行を抑制する防錆コーティング(ハブ防錆)、タイヤ廃棄などがあります。
※3 タイヤの空気圧点検や補充をする際に必要なゴムバルブを交換する作業。

また、購入したタイヤは、メーカーから取付店舗に直送されるため、ご自身でタイヤを持ち込む手間がかかりません。ブリヂストン タイヤオンラインストアでタイヤをご購入いただく場合、同時に交換作業の予約が可能です。


安全走行のために!タイヤ交換は早めのタイミングがおすすめ

雪上の車

安心で快適なカーライフのためにも、タイヤ交換はスリップサインやプラットホームが見える前に行うことをおすすめします。

また、タイヤにひび割れや偏摩耗がある場合、気付かずにそのまま走行してしまうと、事故の原因にもなります。 定期的に点検を行い、プロに見てもらうようにしましょう。

タイヤ交換をする際は、ぜひブリヂストン タイヤオンラインストアをご活用ください。