クルマのタイヤは、走行中に泥やホコリ、ブレーキダストなどの汚れが付着しやすい部分です。

しかし、ボディほど汚れが目立たないため、「タイヤは洗わなくてもいいのでは?」と考えている方も多いのではないでしょうか。

タイヤの汚れをそのままにしておくと、見た目が悪くなるだけでなく、本来の性能を十分に発揮できなくなることもあります。

この記事では、タイヤを洗う必要性や基本的な洗い方、注意点について紹介します。

タイヤはなぜ洗う必要がある?

車の写真

タイヤは、走行中に砂や泥、ブレーキダスト(ブレーキをかけた際に発生する金属粉)などの汚れが付着しやすい部分です。

汚れを放置すると、タイヤのゴムの劣化やホイールの腐食が進み、安全性が低下する原因になります。

特にブレーキダストは金属成分を含み、ホイールに付着したままだと酸化して錆びを引き起こすこともあります。

また、泥や汚れが固まるとタイヤの溝が詰まり、洗浄に手間がかかるだけでなく、排水性能が低下してスリップの原因となるため注意が必要です。

タイヤを定期的に洗浄することで、見た目をきれいに保つだけでなく、ゴムやホイールの劣化を防ぎ、本来の寿命まで長持ちさせることができます。

さらに、洗浄時にタイヤのひび割れや偏摩耗をチェックすることで、より安全に使用できるというメリットもあります。

タイヤの片減りについて
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タイヤを洗うタイミング

タイヤを高頻度で洗うとゴムが劣化することもあるため、適度な頻度を心がけましょう。

具体的には、次のようなタイミングで行うのが理想的です。

  • タイヤの汚れが目立つとき
  • 泥道や悪路を走行した後
  • 季節の変わり目やタイヤ交換時

ホイールが黒ずんでいたり、タイヤの側面が白く汚れているときは洗浄のサインです。
砂利道や泥道などを走った際は、泥汚れがタイヤにこびりつきやすいため、早めに洗うことをおすすめします。

また、サマータイヤ(夏タイヤ・ノーマルタイヤ)とスタッドレスタイヤ(冬タイヤ)を交換するタイミングでタイヤを洗っておくと、次のシーズンで交換するときもブレーキダストによる錆びや汚れによる劣化が少なく使用できるでしょう。

タイヤを洗う際に知っておきたいポイント

タイヤ交換の写真

タイヤはただ洗えば良いというわけではありません。
ここからは、タイヤを洗う際に知っておきたいポイントを紹介します。

基本は水洗い

タイヤの汚れは、できるだけ水洗いで落とすのが基本です。

表面の砂や泥はホースの水圧を利用するだけで十分落ちます。高圧洗浄機を使う場合は、傷やへこみを避けるためにタイヤに直接近づけすぎないように注意してください。

こびりついた汚れにはカーシャンプーを使用するのが効果的ですが、頻繁に使用するとゴムの柔軟性が失われ、タイヤが傷みやすくなってしまいます。

汚れに合わせて必要な道具をそろえる

タイヤを効率良く洗うためには、適切な道具を準備することが大切です。

タイヤ洗浄に必要な道具 使い方
ブラシ・スポンジ タイヤの溝やホイールの細かい部分を洗う際に使用する
タオル 仕上げの拭き取りに使用する
カーシャンプー 頑固な汚れを落とす際に使用する
タイヤワックス 洗浄後に塗布してつや出しをする

タイヤを水洗いする際には、基本的にブラシやスポンジ、タオルを使用します。
水で落ちにくいブレーキダストなどの汚れには、カーシャンプーを使用するのがおすすめです。

ただし、洗浄力が強いアルカリ性洗剤はタイヤの劣化を早めてしまうため、影響の少ない中性洗剤を使用すると良いでしょう。

タイヤの洗い方の手順

クルマの洗浄グッズの写真

続いては、正しいタイヤの洗い方の手順を紹介します。

水で汚れを洗い流す

まずは、タイヤの表面についた砂や泥、ブレーキダストを水で洗い流します。
ホースやバケツで優しく水をかけ、汚れを浮かせましょう。

高圧洗浄機を使用する場合は、タイヤのゴムを傷めないよう注意が必要です。
タイヤから30cm以上離して水を当て、広角スプレーノズルを使用することで、水圧が1ヶ所に集中せず、ゴムの負担を軽減できます。

ブラシやスポンジで擦り洗いをする

水だけでは落ちない汚れは、ブラシやスポンジを使って丁寧に擦り洗いします。
タイヤの側面についた黒ずみや、溝に入り込んだ泥はそのままにすると固着しやすいため、しっかりと洗い落とすことを意識しましょう。

ブラシを使う際は、硬すぎるものだとタイヤに傷がついてしまうことがあるため、適度な柔らかさのものを選ぶのがポイントです。

特にホイール部分は、ブレーキダストがこびりつきやすいため、専用のホイールブラシを使うと細かい汚れまでしっかりと落とせます。

汚れがなかなか落ちない場合は、カーシャンプーを使うと良いでしょう。
カーシャンプーには弱酸性やアルカリ性などさまざまな種類がありますが、洗浄力が強いアルカリ性はタイヤの劣化を早めてしまうため、中性洗剤がおすすめです。

しっかり洗い流す

汚れを落とした後は、カーシャンプーや汚れの残りがないよう、たっぷりの水で十分に洗い流しましょう。

洗剤が残っていると、タイヤのゴムが劣化しやすくなったり、ホイールにシミができたりすることがあります。

特にタイヤの溝やホイールの隙間には、泡や汚れが残りやすいので、念入りにすすぎを行うことが大切です。

水分を拭き取り乾燥させる

洗浄後は、柔らかいタオルや吸水性の高いマイクロファイバークロスで速やかに水分を拭き取ります。

水滴をそのままにしておくと、ウォータースポットと呼ばれる白いシミができたり、乾燥後に汚れが再付着しやすくなったりします。

ウォータースポットを落とすためには、市販の除去剤やコンパウンド、研磨剤入りのワックスなどが必要になるケースがあるため、できるだけ発生させないことが大切です。

ホイール部分は水滴が残りやすいため、特に丁寧に拭き取ってください。

タイヤワックスを塗る

最後の仕上げとして、タイヤワックスを塗布すると、タイヤに光沢が出て汚れも付着しにくくなります。

ただし、油性のタイヤワックスはゴムの変形や劣化につながる恐れがあるため、水性のタイヤワックスを選ぶのがおすすめです。

塗布する際はスポンジを使い、均一にムラなく塗るようにしましょう。

タイヤワックスについて
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タイヤを安全に使用するには点検を依頼するのがおすすめ

タイヤ交換の写真

タイヤを定期的に洗浄することは、見た目をきれいに保つだけでなく、ゴムの劣化を防ぎ、長く安全に使用するためにも重要です。

しかし、ゴム製品であるタイヤは、使用年数や走行距離に応じて摩耗や細かい傷が発生します。

特に、高速道路を頻繁に走行する方や、長距離ドライブをする機会が多い方は、気づかないうちにタイヤが摩耗し、安全性が低下している可能性もあるでしょう。

そのため、タイヤを安全に使用するためには、定期的にプロの点検を受けることをおすすめします。

例えば、ブリヂストン認定の「B-select」加入店では、クルマの安全走行に欠かせないタイヤの点検を、以下の4項目にわたって無料で実施しています。

  • 空気圧
  • 残り溝
  • 傷やひび割れ
  • 偏摩耗

また、必要に応じて、防錆コーティングやアライメント測定などのオプションサービスも提供しており、タイヤの寿命をより長く保つためのサポートが充実しています。

「B-select」は、全国に800店舗以上あるため、お近くの店舗でサービスを受けることが可能です。

タイヤの定期点検をプロに任せて、快適なカーライフを実現させましょう。

タイヤの洗い方を知ってきれいな状態をキープしよう

タイヤの写真

タイヤの洗浄は、水洗いを基本としながら汚れの種類に応じた道具を使用し、ゴムやホイールを傷つけないよう優しく洗い上げましょう。

また、タイヤの洗浄だけでなく、定期的な点検も重要です。自分で行う日常点検はもちろんのこと、ブリヂストンの認定店舗「B-select」で点検を受けることで、より安全性を高めることができます。

点検のうえ、タイヤ交換が必要な場合は、ブリヂストン タイヤオンラインストアをぜひご活用ください。

ブリヂストン タイヤオンラインストアなら、メーカー直販サイトならではの高品質な商品から最適なタイヤを選ぶことができ、店舗での取付作業予約までをオンラインで完了できます。

快適で安全なドライブを楽しむためにも、適切にタイヤのケアを行いましょう。