タイヤのトレッドパタンには複数の種類があり、タイヤの性能を大きく左右します。
                        
タイヤを購入する際は、トレッドパタンの役割や種類別の特徴を理解したうえで、用途に合わせて選ぶことが大切です。
                    
この記事では、トレッドパタンの主な役割と種類、性能の違いを分かりやすく解説します。
タイヤのトレッドパタンとは?
 
                        タイヤのトレッドパタンとは、路面とのトレッド面(接地部)に刻まれている模様や溝、サイプ(切り込み)のことです。
                            
見た目の印象を左右するのはもちろん、タイヤの性能に影響を与える重要な役割も担っています。
                        
トレッドパタンの主な役割は、以下の通りです。
- タイヤと路面の間の水を除去する(排水性の向上)
- タイヤの駆動力・制動力を確保する
- 操縦安定性・放熱性を向上する
ブリヂストンで取り扱っているタイヤは、以下のように独自の技術でタイヤの種類や目的に合わせて異なるトレッドパタンを採用しています。
- REGNO(レグノ):ショルダー部を貫通するサイプにより音圧を減らし静粛性を実現
- Playz(プレイズ):3D形状のサイプにより高いウェット性能を発揮
- ECOPIA(エコピア):タイヤのショルダー部がすり減りにくいパタンを使用し耐偏摩耗性能を向上
まずは、トレッドパタンの基本的な役割や主な種類と性能の違いについて解説します。
トレッドパタンの役割
トレッドパタンは単なるデザインではなく、雨天時の安全走行やブレーキ性能、操縦安定性など、走行に直結する重要な役割を担っています。
                            
主な役割は、以下の3つです。
                        
排水性の向上
タイヤと路面の間にたまった水を効率的に排出し、グリップ力を維持することは、トレッドパタンの大事な機能の一つです。
溝や細かなサイプ(切り込み)があることで、水が排出されやすくなり、雨の日でも走行中のハンドル操作やブレーキ時の安定性を高めます。
駆動力・制動力の確保
トレッドパタンは、駆動力と制動力を確保するために欠かせない役割を担っています。
                            
タイヤが路面をしっかりとらえることで、空転せずに路面との接地を維持し、グリップ力を高めて効率的に加速・減速できます。
                        
操縦安定性・放熱性の向上
走行中は、摩擦によってタイヤが熱を持ちます。
                            
ゴムは温度が上がると柔らかくなるため、タイヤの変形やグリップ力の低下を引き起こすリスクがあります。
                        
トレッドパタンは、走行中の摩擦熱を逃がすための「空気の通り道」としての役割も担っています。
                            
走行中に風を取り込むことで効率的に放熱し、タイヤの温度上昇が抑えられるため、長時間のドライブでも安定した走行を維持できるのです。
                        
トレッドパタンの主な種類と性能の違い
 
                        上記の画像のようにトレッドパタンには主に4つの種類があり、それぞれに性能が異なります。
リブ型
リブ型のトレッドパタンは、タイヤの周方向に連続した模様が入っています(タテ溝)。
                            
主な特徴は、以下の通りです。
                        
- 操縦安定性が良い
- 転がり抵抗が小さい
- 低騒音
- 排水性に優れている
- 横すべりが少ない
静粛性に優れたトレッドパタンでノイズや振動が少なく、操縦安定性に優れているため、オンロード(舗装された道路)や高速道路などの走行に適しています。
ラグ型
ラグ型のトレッドパタンは、タイヤの横方向に連続した模様が入っています(ヨコ溝)。
                            
主な特徴は、以下の通りです。
                        
- 駆動力、制動力、牽引力に優れている
- 耐カット性に優れている
駆動力や制動力に優れているため、オフロード(舗装されていない道路)の走行に適しています。
リブラグ型
リブラグ型のトレッドパタンは、タイヤの周方向と横方向にリブ型とラグ型を併せた模様が入っています。
                            
主な特徴は、以下の通りです。
                        
- リブで操縦安定性、横すべり防止を図る
- ラグで駆動力、制動力を発揮させる
リブ型とラグ型の良いところを兼ね備えているため、オンロードとオフロード両方の走行に適しています。
ブロック型
ブロック型のトレッドパタンは、タイヤに独立したブロックを配列した模様が入っています。
                            
主な特徴は、以下の通りです。
                        
- 雪路、泥ねい地の操縦性、安定性に優れている
雪道やぬかるんだ道など悪路での走行性能に優れたトレッドパタンで、スタッドレスタイヤ(冬タイヤ)などに採用されています。
4つのトレッドパタンの種類や特徴について、まとめると以下の通りです。
| タイプ | リブ | ラグ | リブラグ | ブロック | 
|---|---|---|---|---|
| トレッドパタンの種類 |   |   |   |   | 
| 形状 | 周方向に連続した模様(タテ溝) | 横方向に連続した模様(ヨコ溝) | リブ型とラグ型を併せた模様 | 独立したブロックを配列した模様 | 
| 特徴 | 
 | 
 | 
 | 
 | 
| 向いている道路 | オンロード(舗装された道路)や高速道路 | オフロード(舗装されていない道路) | オンロードとオフロード両方 | 雪道やぬかるんだ道 | 
サマータイヤとスタッドレスタイヤのトレッドパタンの違い
 
                        サマータイヤ(夏タイヤ・ノーマルタイヤ)のトレッドパタンには、主に以下の性能があります。
- タイヤと路面の間から水を除去する
- タイヤの駆動力、制動力の確保
- クルマの操縦安定性、タイヤの放熱性の向上
ただし、トレッド面(接地部)の残り溝が少なくなるとタイヤの性能は低下します。
                            
特に雨の日の走行では、溝から十分に水を除去できずタイヤが路面を滑りやすくなるため、ハンドルがきかなくなるハイドロプレーニング現象が発生するリスクも高まるでしょう。
                        
サマータイヤのトレッド面(接地部)の残り溝が4mm以下になったら、タイヤ交換の目安と考えてください。
また、スタッドレスタイヤ(冬タイヤ)のトレッドパタンは、サマータイヤよりもさらに細かなサイプ(切り込み)が入っています。
                            
前述のサマータイヤの性能に加え、タイヤと路面の間から雪が溶けた水をしっかりと除去し、雪や氷に覆われた路面でもグリップ力を発揮するのが特徴です。
                        
ただし、スタッドレスタイヤの場合も、残り溝が少なくなると十分な性能を発揮できなくなります。
                            
ブリヂストンでは50%の摩耗を目安に、タイヤの交換をおすすめしています。
                        
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タイヤのトレッドパタンには左右対称と非対称がある
タイヤのトレッドパタンには「左右対称のタイヤ」「非対称のタイヤ」「回転方向指定のあるタイヤ」の3種類があります。
                            
タイヤ交換時には、トレッドパタンの向きについても確認しておくと良いでしょう。
                        
一般的なのは、以下の画像のような「左右対称のタイヤ」です。
 
                        一方で、「非対称のタイヤ」とは、タイヤの外側(OUTSIDE)と内側(INSIDE)でタイヤの形状やトレッドパタンのデザインに違いがあるタイヤのことです。
                            
以下の画像のように、「OUTSIDE」や「INSIDE」の文字がタイヤサイド部に刻印されています。
                        
 
                        最後に、「回転方向指定のあるタイヤ」とは、排水効果や運動性能を向上させるために、溝やサイプ(切り込み)の向きに方向性を持たせたタイヤです。
                            
以下の画像のように、矢印と「ROTATION」の文字がタイヤサイド部に刻印されています。
                        
 
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タイヤのトレッドパタンが摩耗するとどうなる?
 
                        タイヤのトレッドパタンが摩耗したまま走行すると、安全性が大きく低下します。
                            
具体的には、雨天時の排水性が低下し、タイヤと路面の間に水膜ができやすくなるため、スリップの危険性が高まるでしょう。
                        
特に高速走行では、タイヤが水に浮いてハンドルやブレーキが効かなくなる「ハイドロプレーニング現象」を引き起こす可能性があり、非常に危険です。乾いた路面での制動距離も長くなるため、急ブレーキをかけても間に合わず、前方車両に追突するなど重大事故につながりかねません。
また、タイヤの溝の深さは「道路運送車両の保安基準」により1.6mm以上に義務付けられています。
                            
1.6mm以下になるとスリップサインが表示され、そのまま走ると道路交通法違反になり、普通車の場合、違反点数2点と9,000円の罰金が課せられます。
                        
タイヤの使用年数がきたらブリヂストン タイヤオンラインストアを活用しよう!
 
                        タイヤのトレッドパタンには、排水性の向上やタイヤの駆動力・制動力の確保など、安全な走行に欠かせない役割があります。
                            
サマータイヤは残り溝4mm以下、スタッドレスタイヤは新品時から50%の摩耗がタイヤの交換時期の目安となるため、安全な走行のためにも一度タイヤ点検を受け、必要に応じてタイヤの交換を行うことをおすすめします。
                        
タイヤの購入・交換を検討する際は、スマートフォンでスムーズに完結するブリヂストン タイヤオンラインストアをぜひご活用ください。
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ご予約は、店舗検索画面からお近くの店舗の「この店舗の詳細を見る・相談予約する」ボタンを選択いただいたうえで、店舗詳細画面の「オンライン相談を予約する」ボタンよりお取りください。
                        
 
                        なお、オンライン相談に対応している店舗はコクピット・タイヤ館のみです。
※コクピットの一部店舗ではオンライン相談を受け付けておりません。(2025年9月現在)
トレッドパタンの違いを理解してタイヤ選びに活かそう
 
                        タイヤのトレッド部に刻まれたトレッドパタンは、タイヤのデザイン性を左右するのはもちろん、安全な走行に欠かせない様々な役割も担っています。トレッドパタンの溝が浅くなると、本来のタイヤ性能を発揮できなくなるため、トレッド面(接地部)の残り溝を目安にタイヤ交換の時期を判断すると良いでしょう。
ブリヂストン タイヤオンラインストアは、メーカー公式サイトならではの様々なサービスで、お客様のタイヤの購入から交換までをしっかりサポートいたします。
タイヤ交換のために新しいタイヤを購入する際は、ぜひブリヂストン タイヤオンラインストアをご活用ください。
 
                         
                            